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開催準備

お茶まつりポスター製作者インタビュー

制作者プロフィール

小里 弓子さん(おり ゆみこ) 

静岡文化芸術大学 

デザイン学部 デザイン学科 4年生  

 大学では主にグラフィックデザインを学び、多数の作品を制作。現在は立体的に表現するパッケージデザインにも注目している。「これまで学んできたものを活かせる仕事で自分らしさを表現したい」と将来への夢を膨らませる。緑茶が好きで、学校にも毎日持参。  

「チャ」で笑顔を届け、グラフィックデザインでインパクトを

―小里さんの中で「世界お茶まつり」はどんなイメージですか?

小里:ポスター制作にあたり、大学のゼミでオリエンテーションを開いていただきました。世界各国から人が集まり、子どもから大人まで楽しめるイベントだと知り、「誰もが分け隔てなく楽しめる賑やかなイベント」をイメージしています。また、お茶には日本らしいおもてなしの心を伝えられる力がある、と再認識しました。 

  

お茶振興課の方とお話していて初めて気づいたのですが、「お茶」という言葉を発音すると、「チャ」のときに笑顔になるんですよね。そこから、笑顔が印象に残るデザインにしたいと思いました。 

  

―イベントに対して課題に感じたことがあれば教えてください

小里:実は今回ポスター制作に携わるまで、世界お茶まつりのことを知りませんでした。面白そうなイベントなのに存在自体が知られていないのはもったいない…!インパクトのあるビジュアルを用いて、今の時代に合った情報発信が必要だと感じました。 

  たとえば紙媒体だけではなくWEBを効果的に活用したり、SNSで拡散できるようにしたり。グラフィックデザインは、画面が小さくてもインパクトを残せるので、自分のデザインスキルをうまく活かすことができたと思っています。 

アイデアの源はコミュニケーション

―口がお茶でできているところが印象的ですね。 

小里:口をお茶で表現する方法は、早い段階に浮かんだアイデアです。見た人を立ち止まらせるようなインパクトがあるのでは、と思いデザインに組み込みました。「なんで口がお茶になっているの?」と、小さなお子さんにも興味を持ってもらいやすいと感じています。 

  

また、笑顔だけでなく「お!」という表情もポイントです。お茶振興課の方に多種多様な種類のお茶を振る舞っていただいた際、「こんなにも味が違うんだ」と驚きました。その気持ちを形にしています。 

  

―試行錯誤されたのはどんな点ですか?

小里:背景のデザインに悩みましたね。実は、途中まで背景は白色で富士山もなく、色彩としてのお茶のイメージや静岡らしさを描けていなかったのです。 

  

そこで思い切って背景デザインを変更したところ、印象をガラリと変えることができました。和紙のようなシワ感のあるテクスチャを取り入れたのも効果を発揮。世界お茶まつりが静岡で開催されることを表現できたかなと思っています。 

  

―そのほか、工夫された点や気づきがありましたら教えてください。

小里:WEBで展開したときの相性を考えて、イラストを角ばらせたことです。実際、採用時の評価ポイントでも「デジタル感があって新しい」というコメントをいただけて嬉しかったです。 

  今回さまざまなアイデアが生まれたのは、お茶振興課の方とたくさんコミュニケーションを取らせていただき、世界お茶まつりへの想いを共有できたからだと思います。手を動かす時間よりも、考える時間のほうが多かったですね。これまでデザインしているときにはない感覚でしたので、私にとっても貴重な体験でした。 

驚き・笑い・感動のあるイベントになってほしい

―「世界お茶まつり」に、どんなことを期待していますか?

小里:ポスター制作者としては、一人でも多くの方に世界お茶まつりが開催されることを知っていただき、足を運んでくれる方が増えることが一番の願いです。そして、ポスターで表現したように、驚いたり笑ったりする人で会場が湧くような、活気あるイベントになるといいなと考えています。 

  

普段何気なくお茶を飲んでいる方は多いと思いますが、茶葉の育て方や製造方法によって色々な種類のお茶が存在したり、「本当に同じお茶?」と思うほど一煎目・二煎目で味が変わったりと、とっても面白い飲み物なんです。 

  

参加された方に気づきを与えられ、その感動が人から人へと伝わっていく、そんなイベントになることを期待しています!  

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